日常の8杯目
やっと桜が咲いたと思ったら、春の嵐、ですね。
雨が降るとおなかが痛くなる、うわばみガールです。
4月の雪はなんだかロマンチック。
先日、部屋の掃除をしていたら、未開封のピアッサーが出てきた。
一時、ストレスが溜まるたび、衝動的にピアスを空けていた時期があったのだが(今思えばとんでもなくアホな行動)、その頃に買ったまま放置していたストックだろう。
今は、左耳のひとつ以外は全て塞いでしまっているので、いざピアスを買っても、片方だけ余ってしまうのがちょっと悩みだった。
ということで、両方のバランスをとろうと、久々に右耳にピアスホール空けてみた。
といっても、自分でやると失敗しそうな気がして、でも紹介状の類いはとっくに失くしてしまっていて、ピアッサー持ち込みで安くやってくれるところを探して、ちゃんとした病院でやってもらった。
身体に穴を空けること。こんなにも簡単で、合法で、トリップできることがあるだろうか? もちろん、色々な危険が無いわけではないし、ちゃんとケアすることは必要だけれど。
病院から出た瞬間、全ての世界が変わったような気すらした。別にはじめてのことでもないのに、高揚して、嬉しさでめまいがした。
繁華街のど真ん中にある病院を出たその足で、雨降りしきる街をあてもなく歩いた。誰からも気付かれない程度に変化した喜びに満ち溢れていた私は、そのまま映画館に行き、映画を鑑賞した。
愛の渦 ★★★★☆(+α)
観賞後の余韻が最悪で、重たくて、ざらざらしていて、それが最高に心地良い映画だった。こういったテイストの映画はとても好き。
人間が心の中で勝手に作り上げる、好意や嫌悪やヒエラルキー、目に見えないそれらに容易く絡めとられ、心が拘束されていく人間自身の滑稽さが、まるで自分が体験したようにスッと入ってくるテンションで描かれていて観やすかった、というのもある。出てくるキャラクターが、どれも人間くさくて、ああいるなこういう人…と思える感じもよかったし、人間同士の“格付け”のロジックというか、そういった目に見えないものが構築されていくシステムの描き方が上手いと思った。所々、思わず吹き出しそうになる笑いどころの入れ方もいいスパイスになっていた。
なんてエラソーに書いてしまったけれど、単純に、こういう世界もどこかにあるんだろうなあ、って思わされるほどリアルで、ずっしりと質量があった。
また観たいか? と聞かれると、精神的にかなりえぐられるので、もう少し時間を置いてから観たいと思う。
私の後方で観ていた女子の集団が、観劇中にヒソヒソ映画について話していたり、大声で笑っていたり、それが気になったところが何ヶ所かあったので、リベンジしたい。
私は、エンドロールの途中で退席しない人が好き。です。